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第6話 費用が一番大切?-美容クリニックの費用について(Eさん20歳 女性)
岐阜地方情報誌2006年7月掲載
8月、お盆前ぐらいだろうか、彼女は他院で行った二重が外れたということで来られた。
実は彼女は以前(高校3年の夏休み)に、当院にも二重の相談で来ていて、どこで手術を受けようか迷ったそうだが、手術をした所のクリニックがかなり安かったらしい。彼女は2回手術をしていた。最初に手術をしてから1年ほどして二重が外れてきたので、もう一度同じクリニックに行き、またしてもらったそうだ。そのクリニックは永久保障をうたっているらしい。一見良心的に思えるが・・・。
僕は彼女を診察した。まぶたが厚い、タルミがある、眼の開きが悪いなどが原因で外れてきたなら切開法の適応だが、特にそういう問題はなく、普通に埋没法で可能であるという診断は前と変わらなかった。
岩本「Eさん、2回目の時って、最初にやった糸は取ったかなぁ?」僕はとても大切なことを聞いた。
Eさん「分らないです。すぐに手術室に通されて、1回目と違う先生がパッとやってくれました。やる時に診察もなかったですし。」
岩本「そうですか。Eさん、先に洗顔をして手術室に入ってもらって、まぶたの裏を診察させてもらってよろしいですか?」
僕は彼女のまぶたを詳しく診察した。彼女のまぶたは片側に4本ずつ糸があり、2回目の時に最初の糸は外さなかったようだ。裏を診ると、瞼板という部分の変形が激しく、今の状態で埋没法を行っても、皮膚と瞼板との間にきれいなゆ着(交通)をつくることは難しく、またラインが消えてゆくのは目に見えていた。
岩本「Eさん、手術は普通に埋没法で出来るんだけど、その前に今ある糸を全部取ったほうがいいかな。今ある糸はまぶたの中のゴミみたいなもので、ただのゴミならいいんだけど、これが僕の作るラインがしっかり安定したものになろうとするのを邪魔するゴミなんだよ。それに中で糸どうしが絡んだりして、まぶたにずっと違和感が残ったり、ひどい場合は眼が開きにくくなることもあるよ。少し別に費用はかかるけど、まず今日は糸を取って、1週間ぐらいしてから埋没法をすれば、絶対うまくいくよ。」
Eさん「10日後ぐらいからバタバタ学校の用事とかがあるから、早くやって欲しいんです。前もすごく腫れたんで。それに前の糸とか取らなくてもできるって、別のところでは言われたんですけど。今
日埋没法のお金しかないし・・・。」
岩本「確かに前の糸を取らない先生の方が多いかもしれない。他の医者のやった糸をとるのは、ものすごくめんどくさくて細かい作業だから、できれば避けて通りたいところなんだけど・・・。少し外す費用(両方で3~4万円)はかかっちゃうかな。1週間後に埋没法の手術をしても腫れは大丈夫だよ。前みたいに腫れたりしないから。」
Eさん「はぁ・・・。」
僕は一生懸命説明した。彼女はなかなか納得してくれなかった。その人の希望する内容ではなく、どちらかといえば聞き心地の良くない内容を理解してもらう事は、実は手術より労力のいるものだ。【彼女の希望通り、糸を取らないでそのままやっちゃおうかな、それが一番楽だし・・・】という思いが一瞬頭をよぎったが、やっぱりそれはできなかった。結局彼女はその日何もしなかった。
それから2~3日、僕は彼女からの予約の電話を待ったがそれは無かった。
あの日以来、彼女は僕のクリニックには来ていない。今彼女の眼がどのような状態かはわからない。ただもしまた何か調子が悪く相談したいことがあれば、来づらいかもしれないけど気にしないで僕に診せてほしいと思った。
8月、お盆前ぐらいだろうか、彼女は他院で行った二重が外れたということで来られた。
実は彼女は以前(高校3年の夏休み)に、当院にも二重の相談で来ていて、どこで手術を受けようか迷ったそうだが、手術をした所のクリニックがかなり安かったらしい。彼女は2回手術をしていた。最初に手術をしてから1年ほどして二重が外れてきたので、もう一度同じクリニックに行き、またしてもらったそうだ。そのクリニックは永久保障をうたっているらしい。一見良心的に思えるが・・・。
僕は彼女を診察した。まぶたが厚い、タルミがある、眼の開きが悪いなどが原因で外れてきたなら切開法の適応だが、特にそういう問題はなく、普通に埋没法で可能であるという診断は前と変わらなかった。
岩本「Eさん、2回目の時って、最初にやった糸は取ったかなぁ?」僕はとても大切なことを聞いた。
Eさん「分らないです。すぐに手術室に通されて、1回目と違う先生がパッとやってくれました。やる時に診察もなかったですし。」
岩本「そうですか。Eさん、先に洗顔をして手術室に入ってもらって、まぶたの裏を診察させてもらってよろしいですか?」
僕は彼女のまぶたを詳しく診察した。彼女のまぶたは片側に4本ずつ糸があり、2回目の時に最初の糸は外さなかったようだ。裏を診ると、瞼板という部分の変形が激しく、今の状態で埋没法を行っても、皮膚と瞼板との間にきれいなゆ着(交通)をつくることは難しく、またラインが消えてゆくのは目に見えていた。
岩本「Eさん、手術は普通に埋没法で出来るんだけど、その前に今ある糸を全部取ったほうがいいかな。今ある糸はまぶたの中のゴミみたいなもので、ただのゴミならいいんだけど、これが僕の作るラインがしっかり安定したものになろうとするのを邪魔するゴミなんだよ。それに中で糸どうしが絡んだりして、まぶたにずっと違和感が残ったり、ひどい場合は眼が開きにくくなることもあるよ。少し別に費用はかかるけど、まず今日は糸を取って、1週間ぐらいしてから埋没法をすれば、絶対うまくいくよ。」
Eさん「10日後ぐらいからバタバタ学校の用事とかがあるから、早くやって欲しいんです。前もすごく腫れたんで。それに前の糸とか取らなくてもできるって、別のところでは言われたんですけど。今
日埋没法のお金しかないし・・・。」岩本「確かに前の糸を取らない先生の方が多いかもしれない。他の医者のやった糸をとるのは、ものすごくめんどくさくて細かい作業だから、できれば避けて通りたいところなんだけど・・・。少し外す費用(両方で3~4万円)はかかっちゃうかな。1週間後に埋没法の手術をしても腫れは大丈夫だよ。前みたいに腫れたりしないから。」
Eさん「はぁ・・・。」
僕は一生懸命説明した。彼女はなかなか納得してくれなかった。その人の希望する内容ではなく、どちらかといえば聞き心地の良くない内容を理解してもらう事は、実は手術より労力のいるものだ。【彼女の希望通り、糸を取らないでそのままやっちゃおうかな、それが一番楽だし・・・】という思いが一瞬頭をよぎったが、やっぱりそれはできなかった。結局彼女はその日何もしなかった。
それから2~3日、僕は彼女からの予約の電話を待ったがそれは無かった。
あの日以来、彼女は僕のクリニックには来ていない。今彼女の眼がどのような状態かはわからない。ただもしまた何か調子が悪く相談したいことがあれば、来づらいかもしれないけど気にしないで僕に診せてほしいと思った。








