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 『眼の下だけは慎重に……』

久しぶりのブログですが、今回は眼の下について書きたいと思います…と言っても加齢と共に気になってくる眼の下の症状としてはしわ・たるみ・くま・シミなど色々なものがあるのですが、ここではしわ・たるみ・くまに絞って話したいと思います(なぜシミを除外したかと言うと、眼の周囲のシミ・色素沈着は肝斑とのからみが強いので、正直改善法について語れるだけの自信がありません。肝斑に絶対的な方法はないので……。だから自信を持って語れる方面の事だけについてお話します)。

先日薬の仕入れの件でスタッフとこんな会話がありました。「先生、ヒアルロニターゼそろそろ発注していいですか?」「えっ、こないだ頼んだばっかりじゃない?もう頼まないといけないの?」「はい、もうあと少ししか……」 そう…、最近ヒアルロニターゼを使う機会が増えています。ヒアルロニターゼとは既に入っているヒアルロン酸を溶かす薬なのですが、当院に眼の下の相談で来られる患者さんでヒアルロン酸を入れてから(もちろん当院ではありませんが)余計にくまの感じが酷くなった・・・、眼の下がボコボコしている…と訴えてこられる人が多く、その方に使う機会が多くなっているのです。

 ※このブログを読み終えてもしまだ体力が残ってられましたら、ぜひ、ひとりごとタイム「長い流浪の果てに、ようやく辿り着いた・・・」をお読み下さい

眼の下のヒアルロン酸注入はとても人気がある施術で、当院でも多くの方がお受けになられています。長年気になっていたくま(くまに対してが最も有効です)が注射だけで、しかも一瞬に治ってしまうわけですからそれは惹かれるでしょう(僕も7年前に血だらけになりながら自分でやりました。僕がみなさんにする時は血だらけにはしないのでどうかご安心を(笑))。宣伝などを見てもお手軽感満載の良い事だらけのことが書いてありますもんね。当院でもさらっと来て、ちゃちゃっとやって大満足されて帰っていかれた方が多くいらっしゃいます。熟練した医師がしっかりと適応を見極めて行えば、確かにそういう一面はあるかもしれません。でもそんな幸せな結末ばかりじゃないですよ。無知な医師が適応を考えず安易に行ってしまった場合、とんでもなく悲惨な結果が待ち受けてる怖ろしい施術であるという事も同時に知っておかねばなりません。

みなさん、最近テレビを見ていて明らかに眼の下がぼこついていたり、ボールでも入ってるのかなぁと思えるほど(特に笑った時など)眼の下に異常なボリュームがある芸能人を見たことないですか(誰とは言えませんが・・・)。顔に思いっきりライト(女優さんたちが綺麗に映る光です)を当ててるから大分ごまかせてますが、普通に真近で見たらかなりヘンです(ヘンというのはあくまで僕がそう思ってるだけですが・・・)。

逆にとても上手くやっていって、その絶妙な入れ具合にショック(僕が施術したドクターの腕に嫉妬しているだけですが…)を受けるほど若返っている女優さんも見ます。テレビに出ている人たちでさえそれほどまでに仕上がりに差がでているのです。いかに難しい施術であるかがわかっていただけると思います(ただ注入する・・・そういう単純な作業の中にこそ本当の難しさがある)。

僕の勝手な分類ですが、眼の下のヒアルロン酸注入は以下の四通りのパターン結果に分けられると思います。

 1、適応がある……、熟練した上手い先生にやってもらった

 2、適応がある……,無知の下手な先生にやられた

 3、適応がない……、熟練した上手い先生にやってもらった

 4、適応がない……、無知の下手な先生にやられた

1は良かった良かったで終わりです(何の問題もなく終了、患者さんは大満足。その難しさを理解する事も気づく事もなく。きっとそういう方々が簡単・お手軽感を友達とかに言っちゃっているのかも…。みなさん、当たり前ですが一人一人みな状態は違います。その満足されている人は適応でも、お友達は適応ではないかもしれません。これは全ての美容施術に言える事ですが…)。

2は多分注入した位置が0・5㎜~1㎜ほど上か下にずれたとか、深さが違ったとか、量が多い少ないという事だと思います。その結果くまは消えていないのに別の部分が膨らんでしまったり、それで上下に別のしわが出てしまったりしている状況でしょう。そんな時はいったんヒアルロニターゼで入っているヒアルロン酸を溶かしてから再度入れ直せば修正可能です。

 ※今僕さらりと「溶かす」って言っちゃってますね。実はこの「溶かす」という作業がかなり難しいのです。数週間・数か月前に一回だけ入れているぐらいなら何とか大丈夫ですが、何年も経過していてしかも複数回入れている場合はしっかり溶かすのは至難の業です。それぞれが塊を作っていて、しかも微妙に位置が違っていて、そのそれぞれのど真ん中に針先をヒットさせていかないと効果はありません。当然ヒットする所としない所がでてきます。そうすると余計凸凹になったりして…、とにかく難しいです。あと上手く溶かせた場合でも完全に入れる前の状態に戻るわけではありません。少し凹みやくぼみが強調されてしまってる事が多いです。結局時間をおいて(溶かした後はしばらくその周囲に硬さが出ているためすぐには打てません。当院では2週間から一か月程度空けます)入れ直しが必要になります。

3は・・・、その前に熟練した上手い先生はあまり適応を外してやらないと思うのですが、どうしてもお願いされたり、その方が適さないという説明を聞き入れないで他のクリニックでやってしまいそうに感じた時などは仕方なくやる事もあろうかと思われます。ただこの場合、やはりそういう先生はそこそこのところでまとめる力があります。実際やってみると案外患者さんは満足してしまってるものです。少しの改善だけでも患者さんは嬉しいみたいですね(おそらく先生たちから見たらいま一つだと思われますが…)。しかし残念ですがそれは長くは続きません。根本原因(大抵は皮膚のたるみや脂肪)はそのまま・・・いや、日々年々悪化していくので、比較的早くまた気になってきます。その時は必ずまたその同じクリニックを受診してほしいと思います。次はヒアルロン酸注入は難しいかもしれませんが、その頃ならきっと本人様たちもそう感じておられると思うので、今度は最適な施術法へとスムーズに向かわれるのではないでしょうか…。

問題は4ですが……、実はこのパターンの人はけっこういます。テレビの中でも日常のまわりでも、もしかしたら一番多いパターンなのかもしれません。やはりみなさん、最初から手術とかしたくないですからね。ヒアルロン酸で簡単に済むものならそれが良いに決まってます。そこであまり適応を考えない先生に出会ってしまうと、必然的にそうなってしまいます。このパターンの場合、皮膚のたるみや脂肪による凹凸を広範囲に大きく下からもりあげる事で改善をはかろうとしているので、おそらくかなりのボリュームが眼の下に出ていることでしょう。特に横顔とか、笑った時など著明表れているはずです。かなり不自然なように思えます。

※みなさん、これはあくあで僕の美的感覚による判断です。そう思わない人も当然います。だから僕は適応のない人がどうしてもヒアルロン酸を強く希望された時は、その方の感覚を測るため数人の芸能人を例に挙げてその方に確認しています。その方がその芸能人たちの眼の下をヘンに思っていないなら施術を行います(僕は本意ではないですが)。しかし「私も何かヘンだと思ってた…。あんな感じだったらイヤかなぁ…。」と言われれば施術は行いません(別の方法を探ります)。

※ここでとってもとっても大切な事を言います。それは、美容クリニックで後悔しないためのこつ・・・と言うか鉄則みたいなものです。それは……、

  ヘンとかキレイの感覚が自分と同じ先生を選ぶ……

……ということです。もちろん施術にもよりますが、手術やヒアルロン酸・ボトックスの注入・注射などが特にそれにあたります。しみや肌質改善などは関係ありません(そこまで気にしなくてもいい)。医師側にも同じ事が言えます。カウンセリングをしていてこの人とはちょっと美的感覚が違うなぁと感じたら、施術を行うかどうかを慎重に判断するべきです。経験豊富な医師であれば誰しもが長年培った自分の感覚(施術のくせみたいなものです)というものを持っています。二重をつくる時も、脂肪を吸引する時も、バストを大きくする時も、どうしても自分の美的感覚の中の良い方向に向かいがちになります。何故ならその方向の範囲内で勝負するのがその医師にとって一番安定した結果が得られるからです。ですからカウンセリングの時、今自分の眼の前にる先生が自分と美的感覚が同じで、自分の希望している感じを本当に理解しているかどうかを必死に探ってみてください。そこが離れていなければ大きく後悔する事はないでしょう。

話しは戻りますが、このような状況で当院に来られた患者さんはみなさんとにかく今のこの不自然な状態をなんとかしたいとお思いなので、普通の方々よりもしっかり僕の話(説明)を聞いてくださいます。それにもうヒアルロン酸はこりごりだ・・・、やっぱりこのたるみ(や脂肪)をなんとかしないと・・・とどこか気づいておられる様子なので、比較的スムーズに僕の思う所の治療に向かえます。

治療は経結膜脱脂法(瞼の裏を少し切って、膨らみの原因になっている脂肪だけを取り出す)か下眼瞼切開法(まつ毛のすぐ下を切開して弛んだ皮膚と筋肉を切除し、同時に脂肪も取り出して全体を引き上げる)のどちらかを行います。実は眼の下の症状は最終的にこの2つのどちらかで解決するものがほとんどなのです(手術では難しい目尻側のしわと眼の下の細かなしわには、必ず先に手術を行って、状態が落ち着いてからそれぞれボトックスやレーザーを行うとよいです)。

手術の前にヒアルロニターゼを使うかどうかはそれぞれのケースで判断します。前述したように溶かすというのも大変な作業です。元々手術の必要ない方でただ前の注入の仕方が悪い場合は基本溶かして入れ直しますが、本来手術が必要な方でヒアルロン酸が注入されたことによって悪化してしまっている場合には、手術の効果によって前のマイナスが打ち消されることもあるので溶かすことは必ずしも必要ありません(溶かしてから手術するケースの方が圧倒的に多いですが・・・)。

注入か、手術か……、誰だってそう聞かれれば注入がいいですよね。今回のようなお話をしていると、みなさんは僕が手術をやりたがりぃな医者で、アイエスに行くと手術をすごくすすめられると思われてしまうかもしれませんが、全くそんなことはないのでどうかご安心を。むしろ逆です。当院では患者様に注入・手術を含めた全ての施術の選択肢を用意させていただいたうえで、患者さまのご希望を最優先しつつ、たとえどのような施術の順序になろうとも最終的に満足していただける自信がありますので、かなり難しいタイプの方にもヒアルロン酸注入を行っています。でもやっぱりどうしてもダメな場合はダメなので、僕がそのような対応をしてしまった時はどうかご理解ください。

※注入に使うものはヒアルロン酸か脂肪が良いと思われます。その他のもの(PRPや成長因子など)はおすすめしていません。

※手術のダウンタイムは、経結膜脱脂法の場合一週間ほど瞼のまわりになんとくの腫れが出ますが傷がないので比較的気づかれにくいです。下眼瞼切開法の場合は抜糸までの一週間は諦めて下さい。抜糸の頃には腫れもかなりひき翌日からお化粧してしまえば何とかごまかせます。共に1~2週間といったところです。

久しぶりのブログでまた長くなってしまいましたが最後にもう一つだけ大切な事を…。眼の下は眼の内側から中央,外側とつながっています。つまり当り前ですがつながって一つです。だから常に全体を見ないといけません。具体的にある例で説明しますと、眼元のしわが気になっている48歳の人がいるとしましよう。僕の診察するに、その方は中央部分に水平のしわが2本(たるみによるだぶつきが原因)と外側(目尻)に3本(いわゆるカラスの足跡と呼ばれる筋肉の動きによってできるしわ)、そしてそれらの間に斜めにでる3~4本のしわ(これも筋肉の要素が強い)がありました。さぁ…、この方の治療ですが、どうするか?…。僕のお勧めするベストは下眼瞼切開法を行ってから目尻のボトックスです。眼の下のたるみによるしわは切除して引き上げないと改善しません。ヒアルロン酸などの注入では難しいです。絶対にオペが必要です。でももしその方がオペは嫌だと言われ、目尻だけでもいいからボトックスをして改善させてほしいと言われた時、僕はそのボトックスもやらないように言います。何故ならこのような場合に目尻だけを改善させてしまうと、眼の下のしわが余計に酷くなるからです(必ずそうなります)。眼元の治療は絶対眼の中央の改善を優先させる(主にたるみやくまの改善を先に)……、それが僕の中の鉄則です。常に眼元全体を見て治療を考えなければなりません。

眼の下のしわ・たるみ・くまはその方の表情や雰囲気、印象にとても大きな影響を与えます。眼や鼻の整形やボディデザインの手術に全く興味のない方でも、眼の下だけは気になるという方も多くいらっしゃいます。それほどお顔の中で重要な場所です。そしてクリニックに来られる人の相談の中で最も多く、しっかり施術がなされればとても喜んでいただける所でもあります。

どうか気になる方は是非当院にお越しください。僕のカウンセリングはつい説明し過ぎてしまって長すぎるみたいですが、とにかくしっかりと診させてもらいます。そしてみなさまが満足し、僕の事を信頼してくださり、末永く当院に来ていただけるようにがんばります。

以下の2つの症例をご覧ください。2例とも同じような症状で同じように改善しているように見えますが、その原因と治療法は全く違います。

1例目のくまは脂肪の膨らみが原因なので軽結膜脱脂法を行っています。

2例目のくまは単に凹みが原因しているのでヒアルロン酸を注入しました。

軽結膜脱脂法

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ヒアルロン酸注入法

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ちなみに下眼瞼切開法は下のような感じです。

しわ、たるみ、くまなどの症状が一気に改善されます。ちなみにこの方は術後10日の状態です。腫れも落ち着いてうっすらと傷があるだけですね。

下眼瞼切開法

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