ホームひとりごとタイムメソセラピーはチャレンジ精神で(Eさん19歳 学生)

 はじめに・・・

 美容クリニックを訪れる時、初めから手術をしよう…、その施術を受けてみよう…と決められて来られる方もいれば、まだわからないけどカウンセリングを受けてみて、もしよさそうならやってみよう…という方、またはただ興味があるから話だけでも聞いてみよう…という方など、いろいろな方がいらっしゃいます。

 僕はいつも来院された方にはぜひ当院で何かやっていただきたいと思ってカウンセリングをしているのですが、よく患者様に 「先生ってほんと商売っ気がないですね…」 と言われてしまうことがあります。

 それは初めから施術を受けようと決めて来ている人に対して 【やめた方がいいのかな…】 と思わせるような事を僕が言うからだそうです。確かにその患者様の言う通り、そのように誘導している時があるのは事実です。正確に言うならば、意識的に誘導しているというよりも、患者様の希望する施術方法について正直に思うところをお話しする僕の話し方や言い回しが、自然と否定的になっているようです。

 優秀な美容外科医であれば、その人を一瞬見ただけで手術後の状態が頭に思い浮かぶものです。そしてそれがその方の希望に近いものであるか、またはかけ離れているかもすぐにわかります。

 1時間以上カウンセリングをして結局何もされないということが当院ではよくあります。そのほとんどがやる気で来られている方です。あなたにとってこの施術がなぜ適さないのか、この方法がなぜ問題があるのかを説明し、理解してもらう事はとても大変で、ついつい時間がかかってしまいます。
逆に手術 (やその他の施術) が決まる時は、僕のカウンセリングはそれほど長くはかかりません。「いい感じになりますね。心配ないです。大丈夫です。」 と結構あっさりしています。
あまりにもあっさりしているので、【この先生、本当に大丈夫かしら】 と不安に思われる方も時々いらっしゃるようです。あえて多くを言わないですが、僕の頭の中ではありとあらゆる全ての事を考えカウンセリングをしていますのでどうかご安心ください。
 手術を決められた方はあまり心配しないで、手術後の自分を楽しみに当日来院していただければと思います。

 

『メソセラピーはチャレンジ精神で』

 彼女は、やせたい、細くなりたいという希望で来院された。カウンセリングの前に記入していただく問診表には本日の施術希望のところに〇がついていた。彼女は身長155cm体重51kgで、確かに細い方ではないが、かわいらしい感じの女の子だった。

Eさん「メソセラピーをやってみたいんですけど…」と彼女は言った。

 メソセラピーとは気になる部分に注射するだけでその部分の脂肪が溶けて細くなるといわれている方法だった。彼女はお尻、太ももを希望していた。メソセラピーを希望する人は、ちょうど彼女のような素直なタイプの子が多かった。彼女の友達が当院で二重の手術をしたらしく、とてもよかったと聞いて来てくれたのだ。

 彼女はもうやる気であった。僕は「効果には個人差があって、あまり細くならない事がある」 とか 、「少し痛みや腫れが出る事がある」、「…かもしれない」 などと言ってそのまま施術を行う事もできた。ただ僕の性格上どうしても僕にはそういうやり方ができなかった。


岩本「Eさん、メソセラピーなんですが、おそらくEさんが思われているものと実際は少し違うかもしれません。とても手軽で簡単で、しかも安くやせられると思われているかもしれませんが、本当は施術の時かなり痛いです。一応表面に麻酔のジェルを使い、1cm~1.5cmの間隔で、専用の注射器(メソガン) を使って行うのですが、1回の施術で、何十発と打ちます。かなり苦痛です。しかもかなり腫れもでます。それがおさまらない10日~2週間後に、またやらなければなりません。それを3~5回続けます。考えただけでも大変です。そして何よりも一番問題なのは、それだけやっても効果の確実性に欠けるということです。当院は昨年までどうしても希望される方には行っていましたが、患者さんの満足度が低かったので、最近はあまりやっていないんです。」

Eさん「そうなんですか…」

岩本「それに僕もいろんな先生方に聞いてみたりして調べてみましたが、やはり信頼のおける方法ではないという意見が多かったです。ただ満足されている方が全くいないわけではありません。その人にたまたま合うという事もあります。だからやれば多少細くなるであろうではなく、細くなるかどうかチャレンジしてみるという感じだったらやってみてもいいと思います。」

 彼女は自分が期待していたものとあまりにも違う僕の話を神妙な面持ちで聞いていた。僕はまだまだ続けた。話はメソセラピーにとどまらず、脂肪吸引やダイエット薬などその他の痩身法について一つ一つ良い点悪い点を説明した。カウンセリング室の内線電話が鳴り、次の人が待っていると受付の人が知らせてくれるまで1時間以上経っている事に全く気がつかなかった。

Eさん「はい、わかりました。じっくり考えてみます」

 彼女は最初がっかりしていたが、カウンセリング室を出る時には僕に笑みを見せてくれた。それを見た時、クリニックには一円も入っていないけれども、なんだかとても仕事をしたような気分になり、大変気持ちがよかった。

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